東信工業通信

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後処理工程について 17

前回の「コラム16」の続き「後処理工程」について、ご紹介いたします。         

アルマイト後処理工程とは、アルミニウム製品に対してアルマイト処理(陽極酸化処理)を行った後に実施される一連の工程で、製品の耐食性や耐摩耗性、外観品質を向上させることを目的としています。アルマイト処理によって形成された酸化皮膜には微細な孔が多数存在しており、そのままでは汚れや腐食の原因となるため、適切な後処理工程が不可欠です。

まず、アルマイト処理終了後には十分な水洗を行います。処理槽から取り出した製品表面には硫酸などの電解液が付着しているため、これを除去しなければ後工程での不具合や変色の原因となります。水洗は複数回に分けて実施され、皮膜への悪影響を防ぐために清浄な水が使用されます。弊社ではアルマイト後最初にシャワー槽を通りその後、水洗槽に2回、必要に応じて3回実施しております。

次に、染色工程を行う場合があります。アルマイト皮膜には微細な孔が存在するため、染料を浸透させることでさまざまな色彩を染色できます。

代表的なものとして黒アルマイトがあり、電子機器部品や建築部材など幅広い分野で利用されています。弊社では染色工程がある場合、十分な水洗後に染色にはいります。染色工程では色むらや色調のばらつきが発生しないよう、温度や時間、染料濃度を適切に管理することが重要になります。

次に染色後、または無色アルマイトの場合でも実施されるのが封孔処理です。封孔処理はアルマイト後処理の中でも特に重要な工程であり、酸化皮膜の孔を閉じることで耐食性を向上させる役割を持ちます。一般的には沸騰水や蒸気封孔、薬品などを使用して処理を行います。(弊社は薬品封孔です)この封孔が不十分であると、腐食の発生や染色の退色、汚れの付着などの問題が生じるため、品質管理上重要な工程となってきます。

封孔処理後には再度水洗を行い純水を通し、薬品成分を十分に除去します。その後、乾燥工程に移ります。乾燥は自然乾燥や熱風乾燥によって行われ、表面に水滴跡やシミが残らないよう注意しながら実施します。特に外観品質が重視される製品では、乾燥条件の管理が重要であるため弊社でも製品によって使い分けをしております。

最後に検査を行います。弊社の検査では外観確認、色調確認を行っております。外観検査では傷や色むら、シミの有無を確認します。

アルマイト後処理工程は、水洗⇒染色⇒封孔処理⇒乾燥⇒検査から構成されており、アルマイト皮膜の性能を最大限に発揮させるために欠かせない工程です。適切な後処理を行うことで、アルミニウム製品の耐久性や美観が向上し、長期間にわたり安定した品質を維持することが可能となります。