アルマイト製品の貫通していない穴に対するマスキングの効果

製品に貫通していないネジ穴等(私たちは袋穴と呼びます)がある場合、その穴の中にある汚れ等で不具合が起きることがあります。
これは脱脂やエッチング処理をしても穴の中に切削油等が残り、この汚れがアルマイト中やその他の工程中に流れ出たりします。
また汚れがない状態でも各工程中に薬品が入り込み、これも途中で流れ出ることがあります。
このように袋穴がある製品は注意が必要です。
対策として水洗い工程を増やすことや、穴にマスキングゴムやマスキングネジを入れて、液だれ等の不具合を防ぐようにしています。
しかし現状は水洗いやマスキングをしても完全には防ぐことが出来ません。
ではどのようにすれば良いのでしょう。
現状は製品に貫通していない穴がある場合には、出来るだけ袋穴の汚れを除去して頂くことで、不具合発生を抑えることが出来ています。
当社でも除去作業をしているのですが、加工されてから時間が経って油が固まってしまっている状態では完全な除去が困難です。
このような状況から理想は加工直後の油が柔らかい時に、出来るだけ袋穴の汚れを取っていただけるようにお願いをしております。
前工程はこちら→「アルマイトのラッキングってなに?電気を通す接点(タッチ面)とは」