アルマイトとは…

アルマイトとは、主にアルミニウムの表面に人工的な酸化皮膜を形成する表面処理技術のことです。正式には「陽極酸化処理(ようきょくさんかしょり)」と呼ばれます。この処理を施したアルミニウム製品を「アルマイト」と呼んでいます。
アルミニウムは空気中でも自然に酸化して薄い酸化膜を作りますが、そのままでは膜が非常に薄く、傷や腐食に対して十分な強度がありません。そこで電解液の中でアルミニウムを陽極(プラス極)として電流を流し、人工的に厚くて硬い酸化アルミニウムの皮膜を生成します。これがアルマイト処理です。この皮膜は非常に硬く、耐食性・耐摩耗性・電気絶縁性に優れているのが特徴です。
アルマイトの大きな特徴の一つは、軽量なアルミニウムの特性を保ちながら、表面の強度や耐久性を大幅に向上できる点です。そのため、調理器具、建築用サッシ、スマートフォンやパソコンの外装部品、自転車部品、航空機部品など幅広い分野で利用されています。特に日本の家庭で見られるアルミ製の鍋や弁当箱などは、アルマイト処理が施されていることが多く、表面がややマットな質感になっています。
また、アルマイト処理には染色性があるという特徴もあります。酸化皮膜には微細な孔(こう)があり、そこに染料を浸透させることで赤・青・黒などさまざまな色に着色できます。最後に封孔処理を行うことで孔を閉じ、色を固定します。これにより、装飾性と機能性を兼ね備えた製品を作ることが可能になります。
さらに、通常のアルマイトよりも厚く硬い皮膜を形成する「硬質アルマイト(ハードアノダイズド)」という方法もあります。これは工業用途で多く使われ、摩耗が激しい機械部品などに利用されます。(*弊社では要相談)
このようにアルマイトは、アルミニウムの弱点を補い、耐久性・耐食性・意匠性を高める重要な表面処理技術です。軽くて加工しやすいアルミニウムの利点を活かしながら、より長く、安全に、美しく使えるようにするための工夫がアルマイトです。


























